B M X レーサー中林凌⼤選⼿インタビューその1〜TPU チューブとチューブレス〜

スポーツバイク

2025年もすでに1ヶ⽉が過ぎ徐々にあるの⾜⾳が聞こえてきた今⽇この頃。皆様いか

がお過ごしでしょうか。

春になると様々なサイクルレースのカレンダーが動き出します。

そんなサイクルレースのカテゴリーの⼀つBMXレースで活躍するBMXライダー中林

凌⼤選⼿を2025年シーズンもKeiFu:でメカニックサポートをさせていただくことにな

りました。

〜そもそもBMXレースってどんな競技?〜

⾼さ5mと国際規格である8mのスタートヒルと呼ばれるスタート台(レースにより⾼さが変わります)

から最⼤8名が⼀⻫にスタート。300〜400mと⾃転⾞競技としては⽐較的短い距離の

中ですり鉢上になったバームと⾔われるカーブと、パンプとやばれる⼤⼩様々なうね

りやジャンプセクションで構成された多彩なコースを⾛り着順を競います。

時間にして30〜60秒程度で⾛り抜けます。その短時間の中にスタートした瞬間の先頭

争い、華やかなジャンプ、バームやパンプなどでの加速、⾛る位置の激しい奪い合い

と⼀瞬のミスも許されない痺れるレース展開が魅⼒の競技です。

コース⾃体は完全に封鎖されたBMXレース専⽤のコースで⾏われ路⾯はアスファルト

や⼟で整備された凸凹のない綺麗な路⾯状況です。

今回は、中林選⼿のレース機材についてのこだわりを聞いてみました。今回テーマと

して取り上げて⾏くのはTPUチューブとチューブレスレディについてです。

TPUチューブが発売された頃からTPUチューブをチョイスしてレースを戦っていまし

たが昨年は満を持してチューブレスレディを導⼊した中林選⼿。

1年間チューブレスレディを使⽤した感想とTPUチューブとの⽐較などBMXレース

ならではの視点で語っていただきました。

恵⾵:いきなり、ぶっちゃけた質問になっちゃうんだけど中林くんはこれまでTPUチ

ューブを使ってきて昨年1シーズン、チューブレスレディを導⼊して戦っていました

が好みとしてはどちらがより⾃分に向いていると思いますか?

中林:個⼈的にはジャンプの跳び面や着地面といった圧がかかる際に得られるカチッとした硬さがTPUチューブ+クリンチャータイヤの組み合わせの⽅が好みに合っているかなと感じました。

ただ、チューブレスにもメリットを感じる部分もあってパンクに対してはものすごく

強い印象で安⼼感がありました。実際にレース中にパンクがあったのですがそれはす

ぐに塞いで事なきを得ました。またグリップ感強いのも印象的でした。

恵⾵:TPUチューブはカチッとしているという話だけれど逆に硬さってネガティブに

はならない?それから、チューブレスレディのグリップ感が強いというのはそこまで

⼤きなアドバンテージにならなかった?

中林:TPUの硬さは感じます(笑)。けれど通常の⾛⾏中というのは実はそこまで気に

ならないです。⼀番硬さを感じる場⾯というのはジャンプの際の着地時です。ただそ

硬さが着地時のカチッとした接地を感じることができバイクの状況を掴みやすくむし

ろメリットと感じます。また実際にTPUチューブとチューブレスレディとで⾛った時

のグリップ感は⼀番ほしいコーナーリング中という意味ならほとんど変わりません。

むしろチューブレスのグリップ感とか柔らかさは、⾃分としてはどうしても直進での

重たさを感じてしまいます。そういった好みもあり現在はTPUチューブというところ

に戻ってきたという感じです。

恵⾵:TPUチューブが苦⼿な路⾯状況ってある?

中林:⾬の⽇の空気圧がとてもシビアに感じます。ただタイヤとの組み合わせによる

ところもあるので⼀概には⾔えませんが⾬の⽇の空気圧がとてもシビアに感じます。

恵⾵:タイヤとの組み合わせという話が出たので合わせて聞きたいのだけれど今、実

際に使っているタイヤはどんな性質のもの?

中林:ある程度のタイヤの硬さがあり、ちょっと表現が難しいですがコシがあってコ

ーナーでの粘りがありつつ直進での抵抗の軽さもあるタイヤです。

恵⾵:全体的に硬めの組み合わせが好みですね。

中林:はい。実際に路⾯もガタガタなところがないのであまり乗り⼼地、柔らかさが

必要ないということも⼤きいと思います。むしろ、ヨレないという要素が⾃分の⾛り

⽅には重要です。

恵⾵:先ほどから、ヨレないとか硬いという表現をしてきたけれどそのあたりに⼤き

く影響する要素でもう⼀つ空気圧という点も⾒逃せない要素になると思うのだけれど

それぞれの空気圧を教えてもらえますか?

中林:随時調整しながら状況に合わせてという感じですが現状の数値としては

TPU+クリンチャー(20Å~1.75)…ドライ時75〜80psi ウェット時 60~65psi

チューブレスタイヤ(20Å~1.9)……ドライ時 70psi ウェット時 50psi

という感じです。

⼀時期チューブレスで硬さを出したくて80psiまで試してみましたが、確かにカチッ

と感は出たのですが逆に接地感はかなり弱くなってしまいすぐに下げておおよそ、

70psi程度に収まったという経緯があります。

恵⾵:今回は、とっても⾯⽩いお話が聞けて有意義な時間でした。個⼈的にはチュー

ブレス⼀択だったのですが、TPUチューブもシチュエーションによって⼤きなアドバ

ンテージがあることがわかりました。⼀般的な使い⽅であれば⼤容量のMTBやグラベ

ルロードなどではかなりメリットを感じれるケースがありそうです。

※この話をした直後、⼭﨑は早速TPUチューブを試したとな(笑)

そのお話はまた後⽇…

コメント

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